新作"-Umui / 虹の声-"

 こんばんわ、本日は題名をご覧の通り新作"-Umui / 虹の声-"

完成を報告させて頂きます(^^)

しかしまぁここまで精魂を使い果たした制作はありませんでしたので、

Twitterで完成報告をしてからの40分近く、息が乱れっぱなしでした(-_-;)

これは当分、絵を休まないと命に関わるかも知れませんね(嘘)

ともあれ一段落しましたので、張り切って作品を紹介させて頂きます!!

 

 

-Umui-

 

 

 さて、日録での紹介は「画廊」での作品解説とは違う角度、特に技術的な面での

内容が主ですが、本作は作品の物語性と表現が直結する箇所が多いので、

前作ほどにはおフザケが利かないというのを断っておきます(-_-;)

 

 

 本作では同一画面内で雨上がりから晴れ間が覘くまでの時間の変化を

如何に表現するか、という大きな課題がありました。

その答えは本作の主題でもあるで、流動的なグラデーション・

光と闇の戦いに特に注力しました。

 

 

 一方で空模様に関しては少し変則的で、出来事に対する混乱が悲しみに変わり、

その悲しみが少し薄らいで晴れ間が覘くという、登場人物の心情の

変化を表現していると思います。

 

 

 風景についてはシンプルで、岩山のように厳しく乾いた道もあれば、

新緑の山々のように心が踊る旅路がこの先にある、というメッセージです。

 

 

 う~ん、もう一つ強いて挙げるなら、昔のパースの狂いから生まれた

歪み表現は本作でも健在で、狭い足元を描きつつ遠方を見据えるという

不確かさというか頼りなさというか、僕自身の半ばヤケクソな前向き思考

この作品性にも合っているかなと思います(^_^;)

 

 

 

 

 

 過去作の表現を受け継ぎつつ、大きな前進を感じさせた制作でしたけど、

正直、一番自信のない作品でもあります。

誰だってそうですけど、「僕」「私」と一人称で話すのは簡単でも、

「彼」「彼女」「あなた」と三人称・二人称で語る時は慎重になると思います。

僕はその出来事の全てを知らないのに、こんな風に話したり、

描いたりして良いのか、どこにも確証がありませんから。

 

 

 けれど、表現者は身の上ばかりを語る存在であってはならないと思います。

一人が知る世界なんて、本当にちっぽけですから。

自分の口を通して外の事を語ると、語弊も生まれるかも知れない。

けれど、そうしなければならない時も訪れるはず。

それでも、悲しみや苦しみをその人に代わって語る事は、

もしかしたらやってはいけないのかも知れない。

だから本作は今までで一番自信のない作品なんです。

 

 

 

 

 

 ただ悲しかった、悔しかった。

同じだけ苦しむ事は出来ないし、喪ったものを取り戻す事も出来ない。

だからせめて、悲しみに寄り添って抱きしめて、

一緒に泣いて一緒に希望を探すつもりで描いてみたかった。

 

 

 この絵を描いている間、何度も夢を見ました。

夢の中でさえ悲しくて泣いてしまうなら、

現実のそれはもっと苦しいはず。

僕が見たのは所詮夢まぼろし、そんなのに意味があるか

分からないけれど、「あなたは一人ではない」と伝えたかった。

 

 

 作者として一方的でワガママな考えだと思われるなら、その通りです。

けれど、不器用な僕にはそうする他なかったんです。

黙って見殺しにする程、残酷な事はないでしょう。

 

 

 どうせお節介だと思われるなら、迷惑にならない方が良い。

所詮紙切れですから小言を吐きませんし、伸し掛って来ることもない。

けれど表現は何の役に立たないように見えても、

人によっては大きな励みになるかも知れない。

僕はその可能性を信じたいです。

 

 

 

 

 

 この作品には確かな宛先があります。

ですが、ここで名指しで呼び出すことはしません。

ただ、その人が少しでも前向きに生きられるよう祈っています。

その願いが叶うなら、他の事はどうでも良いです。

 

 

 その時が来たら、僕のことを忘れても構わない。

腐れ縁みたいで関わりたくないと思うなら、望むようにして下さい。

僕だって今の今まで、あなたにどう声を掛けるべきか分からなかったから。

 

 

 

 

 

 今まで振り回してしまって、ごめんなさい。

後はあなたに全て任せます。

それがどんな結果でも、あなたの幸せを願っています。