東京

 二泊三日の東京から本日、名古屋に帰りました。

自分の事を記事にするのは好きではないですが、忘れられない出来事や、

信じられない出来事があまりにも多かったです。

狂気と隣り合い、飲み込まれてしまう恐怖がありました。

「気を確かに」と言い聞かせるように手帳に残した書き留めを、

ここにも残しておきます。

ほぼ原文です。

 

 

『東京紀行』

 

電車は決まって 満員電車

肩をぶつけながら 人混みに分け入る青年

謝る素振りもない ここではそれが常識だから

 

ゴミ捨て場で初めて ドブネズミを見た

ゴミで散らかった路側帯 吐しゃ物がぶちまけた池袋の改札前

ボロを着たホームレスのおじさん

誰も目を留めないで 流々と群れ喚いた

 

クリスマス・ソングがやかましい

過剰包装のgive me money

 

声が聞こえて振り返る

しつこい客引きと 陰すら無くした陰口だった

 

イルミネーションに足を止める人たち

高架下の小さなスラム街

心はどこに 愛はあるか

 

誰かに会える そんな気がして

どこにでも行ける そんな気もした

 

途方に暮れて 僕はどんな顔だった?

耳も目も手で塞いで 投げ出してしまいたかった

 

あなたはどこにいる?

心はあるさ 愛はあるさ 祈りもあるさ

ただ怖くて 触れられなかっただけ

 

如何様師の魔法も もうすぐ消える

もしも今日が最期でも あなたは笑ってくれるの

鈍い群青の あの星空のように