投票をささっと済ませた後、近場の百円ショップで買い物を。
この歳になっても何となく小腹が空くと駄菓子が買いたくなって、
それで子どもたちに紛れて品定めをしているなんてことはよくあります(笑)
二つで百円のコーナーがあって、そこでお父さんと小学校に
入りたてくらいの男の子がいました。
ところがその子が何やらイタズラをしたせいで、お父さんに
こっ酷く叱られてしまいました。
「お父さんが怖いからじゃないの、悪いことしたの分かってる?」
小さい子どもにとって大人の男性が怒る時ほど怖いものはないと思います。
男の子は泣きながら謝りました。
するとお父さんはその子を抱き締めて、そっとなだめると、
男の子もお父さんにすがりながら少しずつ泣き止んでいきました。
そしてお店を出る頃には、お父さんと手を繋ぎながら帰っていきました。
とても心の温まる、そんな一場面でした。
そういえば僕は、どんな時に叱られたかな。
小さい頃は親、特に母親から離れるだけでも泣き出してしまうほどの
甘えん坊だったそうです。
それでも時々には暴れ盛りだったので、
レストランのような所では人様に迷惑を掛けた覚えがありました。
その時はお店の外に連れ出されて叱られたものでした。
大好きな母親から叱られたショックがとても大きかったのは今でも覚えています。
人に迷惑をかけてはいけない、それを一番初めに教えてくれたのは母親でした。
二十歳を過ぎてから、そういう風に叱られたことは少なくなりました。
大人としての分別が付くから、というのも多分あるかも知れませんけどね。
でも、必ずしもそうではないように思ってしまうことの方がよっぽど多いです。
二十歳に近づくにつれ、なりたくない大人というものを嫌というほど見せつけられました。
上下関係を利用して誰かを虐める大人、バレなければ何をしても良いと考える大人、
理由を付けて戦争を起こす大人、嘘をついて大勢を騙す大人。
そして「仕方がない」と言って流されてしまう大人もいる。
時々、親でさえも嫌になってしまうこともあります。
大人に叱られた子どもたちが、今度は大人たちを叱っている。
すごく恥ずかしいというか、全く世話のない話です。
「最近の若者は」という語り口が昔からありますけど、若者に正しい見本を
見せなかったのがそのまま鏡写しになっているようにも見えます。
叱る人がいなくなったから自分は偉いとは、少なくとも僕は考えたくないです。
僕は今でも叱られています。
親からはずっと少なくなりましたけど、同じくらいの歳の友達からはとてもよくあります。
気持ちが昂ぶって酷い言葉を使えばそれを注意されましたし、何より僕は時間を守るのが
(今でも)とても下手くそなので、時間に計画を持つようにとよく言われます。
色んな所で叱られると、僕はダメな人間なんだなとすごく沈んでしまいます。
いつまで経っても良くならないから自分が嫌いになってしまう、だから
今の自分を少しずつ変えていきたいと強く思います。
何よりも僕自身、「子どもにとってのなりたくない大人」になりたくない
という思いが強かったですからね。
そんなことを思い出させてくれた、あの可愛い親子にはちょこっと感謝。
今まで叱ってくれた両親や友達のお陰で、なりたい大人に近づけているのかな。
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