-Spring Again-

-Spring Again-
  『ダンデライオン』

お池の船着場を 一人歩いていました
指差し駆け抜けて あの日は笑ったような

幾度目の春 泣き出しそうな曇り空

声が聴こえて 瞼の裏側
霞んだ輪郭と 忘れない名前
永久を夢見た桜火は
今日のあなたと 私のようでした

黄金色のタンポポが 足元で笑いました
初めましての再会が嬉しくて どうして寂しくて

傘の子くるり 春の風
どうか 知らない顔でいてください
雨に隠れて こっそり泣いたことを